キャベツは至る所に

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来年まで生きていたい日記(Rising Sun Rock Festival 2019 旅程)

 

8月15日

 

木曜日。5時前ごろ起床、薄曇り。用意しておいた服に着替え、買っておいたランチパック食べ荷物担いで出る。駅へ。車内でジャレド・ダイアモンド『銃、病原菌、鉄』上巻・草思社文庫よむが、頭しゃっきりせずあんまり入ってこない。

 

東京メトロを乗り継ぎ、7時過ぎ羽田空港。チェックインと手荷物検査済ませたあと何か食べたくなったが、何となくすぐ保安検査場も通る。西へ向かう便の欠航情報が目に付く。月曜まで暴飲暴食が続くだろうし軽くて消化に良さそうなものを、と思って蕎麦屋売店見るも惹かれるものなく。搭乗ロビーうろうろし、生卵は消化にどうかと思ったが、目に入った店で卵かけご飯食べる。味噌汁と漬物付き。

 

大して充電減っていないが、待合の空席にコンセントあるので充電しながら携帯でSNSみる。欠航便多いせいだろうが例年に比して人が明らかに少ない。9時ごろ搭乗始まる。ほぼ定刻通りに離陸。機体中央の4ツ並びの座席に着いたので、窓外の景色はみえない。機内放送にさして聴きたいものなく、寝られるなら寝とこうと目をつぶると、睡眠は浅いけど眠れた。

 

11時10分ごろ新千歳空港機内モードを解除すると、けんさんから音源データを更新したとのDM通知が入る。ありがたい。たぶん端末の問題で聴けないトラックもあるが、聴けるものは聴いて感想など返す。手荷物受け取り、レストランフロアへ。夕方に飲み会の予定があるので、量は多くなくてもおいしいもの食べようと、店頭のサンプルであたりをつけて海鮮丼屋に入る。サーモンいくら丼。おいしい。

 

エアポート急行で12時過ぎ札幌駅。まっすぐ駅前通り歩いて大通駅そばのホテルへ。チェックインは15時。先に大きい荷物だけ預かってもらう。まぐろさんに贈りたいのでV6『Oh! My! Goodness!』の新品かえないかCDショップ巡るが見つからず。途中、地下道で催されている平和パネル展みる。ジョー・オダネルの撮った長崎の写真を軸とした展示。原爆投下後の凄惨な写真があるためもあるが、すぐ脇を通行人が歩き過ぎていくことを忘れる濃い空気がある。

 

大通公園に着く。解体されるビアガーデン。ベンチで休んでいると、インスタグラムでさばさんが近くにいることを知り、テレビ塔下のビアガーデンへ行ってみる。すぐ会えた。サッポロクラシック中ジョッキ。天候のこと話す。

 

15時前、買い物が残っているというさばさんと別れ、再度ホテルへ。受付のタッチパネルで手続済ませ、カードキーとそれを収納するパスケースみたいなの受け取る。ケースにカギが二つ付いている。キャビネットホテルで、まあ予想はしていたが自分の体格ではややベッドきゅうくつ。枕元に貴重品入れがあり、ベッド下がシャッターを下ろせる空間になっていて、カギはそれぞれの施錠のためのものだった。テントなど入ってるザックをベッド下にねじ込んでホテルを出、すぐ近くのTSUTAYAの前へ。15時30分過ぎ、今年埼玉から札幌に移住した元同僚と久しぶりに会う。カフェに案内されてコーヒー飲みながら近況など話す。ライジングの1日目は参加するとの由。会場でも会おうと話す。

 

17時半ごろ別れ、一人で南二条の串鳥へ。ふまさんとの約束もあったので店先で待っていると、お店を予約してくれていたまぐろさんが先に来る。店に入り、二人で席へ。タイムサービス中のハイボール170円。すぐふまさんから連絡あり、店先へ出る。リストバンドとパスケース頂き、22,000円払う。ご友人のナンバガTシャツ。話を終えて店内へ戻ると、まもなく皆揃う。わんださん、竹ちゃんさん、よしこさん、さばさん。わんださんと竹ちゃんさんとは去年の秋に桃谷nyi-maでライブしたのを観に来てもらって以来。改めてお礼いう。昨年初歩的なミスでテントを立てられず、まぐろさんのテントに泊めてもらったので、そのお礼にCD差し上げる。新しい作品はかなり聴いておられるとのことだったので、スカート『エス・オー・エス』の二版だか三版。アトロクで青い果実のことをご存知だと知っていたので、butaji『シティーボーイ☆』。特に『エス・オー・エス』喜んでもらえてうれしい。よしこさんのどむぞうくんTシャツ。

20時すぎだったか、ライジング1日目中止のニュースに全員で驚く。しばらくあれこれ話した後、明日寝る所がないことに思い至る。今日泊まるホテルに連泊できる可能性は低いのではないかと思い、あす会場ではなく札幌市内などに泊まる友人たちに相談するが、やはり難しく。道内の友人知人にも声をかけたところ、なうちさん宅に一泊させてもらえることになる。自棄気味にハイボールのむ。

 

明日早起きする必要なくなったんだからカラオケ行こうとなって、すすきののカラオケ館へ。入室早々まぐろさんがNUMBER GIRL『ZEGEN VS UNDERCOVER』うたうので、自分も観られなくなった無念から中村佳穂『きっとね!』うたう。わんださんがうたって知ったKAN『めずらしい人生』がめちゃくちゃ良い歌だったので、後奏に入ってすぐ、めちゃくちゃ良い歌ですね、と言う。

「すばらしい人生 ぼくは君と出会った 決して徴や結果は求めない おわりある人生 一番大切な事は 愛する人に愛されているかということだ」

薔薇がなくちゃ生きていけないんじゃい、とムーンライダーズの『スカーレットの誓い』うたったら、「マニア・マニエラ最高!」とまぐろさんに頭がしがしされたが、呂律回っていなくてマニアマニエラとあんまり言えてない。退屈の『いい夜を探せ』うたいたいが、カラオケに入ってないので仕方なくピーズの『サイナラ』うたう。

 

24時ごろ出、店の前でまぐろさんタクシーに乗せて皆別れる。ホテル近くのセブンイレブンでザンギマヨネーズのおにぎりと水かい、店先で食べる。変圧器の上にネットカフェの会員証。すぐホテルへ。浴場の利用時間が終わりかけていたのでそのまま眠ることにする。ベッドの中で『めずらしい人生』のギターコード譜検索して少し眺める。

 

 

8月16日

 

金曜日。4時ごろ少し目が覚める。酔いのせいだろうが、少しひどい悪感。ベッドでもだもだしている間、近くのキャビンからiphoneでよく聴くアラームが長時間鳴り続き、やむ気配ない。近くの人から「いいかげんにしろよ」と言われて、一度やんだ、気がする。6時ごろまた目覚めたら、やや気分ましに。またアラームが鳴っている。大丈夫だろうとたかをくくってはいたが、ライジング2日目は開催するとの発表見てほっとする。館内着とタオルもって地下の大浴場へ。歯までみがいたらだいぶさっぱりする。キャビンに戻りうだうだ。戻ってきた時にはやんでいたが、途中、同じ方向からまたアラーム鳴り出す。8時すぎになってだいぶ空腹感も出てきて、ここで有料の朝食とるよりどこかへ行こうとチェックアウトすることに。ずっとビーチサンダル履いていたが、今日はどれだけ歩くか分からないしとアウトドアシューズに履きかえる。外に出ると弱い雨。

 

札幌駅まで地下道を歩き、構内のコインロッカー通りでザック預け、ありんこへ。サーモンチーズ、カニマヨ、味噌汁。おいしい。グループLINEみていると起きている人も多かったので、駅の自販機で白い恋人チョコレートドリンクかって飲みながらさばさん誘う。10時ごろ、適当な所で待ち合わせることに。しばらくベンチに座って『銃、病原菌、鉄』よむ。集中がとぎれがちになる。本当に下巻までよめるのか。携帯にイヤホン挿してYouTubeで『めずらしい人生』2回聴く。やはり良い歌だと思う。そのあと携帯に移してある七尾旅人『Stray Dogs』聴きながら駅前通りを歩く。途中からGRAPEVINE『ALL THE LIGHT』にかえる。雨は降っていないが風は強い。まっすぐに向かい風が吹くと足が止まるほど。本当ならライジングに行ったのだろうなという人たちが、いでたちやリストバンドですぐ分かる。

 

大通公園の、噴水がよく見えるベンチに座る。外国人観光客の団体の、ポーズを次々に変えながら写真を撮られる子供三人。ベンチの下を走る風に、砂埃や木の葉が混じり、ハーフパンツから出ているふくらはぎに当たってくる。『ALL THE LIGHT』の最後にはいっている『すべてのありふれた光』きいていたらもう明日には帰るような気分になって、面白いのでもう一回きく。

 

10時すぎ、さばさんと落ち合う。案内してもらいながらファクトリーまで歩き、パーラーエノキへ。ちょうど入口でふまさんたちと偶然会う。ピスタチオと塩キャラメルのパフェ。ものすごくおいしい。キャラメルアイスの苦みの複雑さ。その後、さばさんが人から教わったという寿司屋を目指すが、折あしく夏季休暇中。近くの松尾ジンギスカンへ。ラム300gのランチセット、余市林檎のクラフトチューハイ。

 

13時すぎにさばさんと別れ、札幌駅へ。13時30分すぎ、西改札外の待合でファットさんと落ち合う。東改札の方へ回り、宮越屋珈琲へ。アイスコーヒー飲みながら、きのうふまさんから受け取ったリストバンドを渡したり津軽煎餅もらったりする。阿佐ヶ谷での忘年会、グッゲンハイム邸、ニceオモro。しばらく話してから地下のフロアにあるよつ葉ホワイトコージへ。少し並ぶ。白いパフェ。本当にソフトクリームと生クリームだけのパフェだがおいしい。

 

17時前ごろテントや寝袋全部つめたザックの大きさ見せつけたあとファットさんと別れ、エアポート急行に乗り小樽方面へ。発表された明日のタイムテーブルを見ていて気付くのが遅れたが、顔を上げると海の本当に近くを走っているのだと分かって驚く。武蔵野線で新木場に向かおうと港湾地帯を通るときと、少し近しい感じ方。目的の駅に着き、なうちさんに車でピックアップしてもらい、家へ。様々な作品のガンプラ。明日なうちさんとテントサイトを共にする人たちも来、明日の予定を話しながら飲み会に。色々ごちそうになり、ファットさんからもらった津軽煎餅を出す。土産物ロンダリング。煎餅に練り込まれているの、クルミかと思ったらペカンナッツだった。おいしい。ペカン(ピカン)と聴くと、いつも吉田秋生『カリフォルニア物語』の本編最後に「ピカンナッツのアイス」が出てくるのを思い出す。食べたことはないがすごく印象に残っていて、自分の小説(『『万年青抄』 - キャベツは至る所に』)の中で『ピカンのアイス』という詞を出した。Youtuberになること薦められる。金曜ロードショーの『千と千尋の神隠し』。23時ごろ就寝。そんな降ってないと思ったが、他の音が絶えると雨音がきわ立つ。寝そべると咳が出て申し訳ない。

 

 

8月17日

 

土曜日。5時のアラームと周りの人の気配で起きる。曇ってはいるが雨は降っていない。予報と会場入りしている人たちのツイートなどみて装備を決め、なるべく多くのものを家に送れるようザックを梱包する。去年も2日目そうだったがタクトさんが描いたRimbaのTシャツ着て、首には愛日燦々のマフラータオル巻く。6時すぎ、昨日初めてお会いしたツカモトさんと発つ。最寄のコンビニに寄ってもらい宅配便の発送を頼むが、新しく開店した店舗でオープニングスタッフしかおらず、荷物は採寸できたのだが料金の計算方法が分からないので違う店に行ってくれないか、と謝られる。車出してもらっているし、いやーどうにかならないでしょうか、と粘ると、しばらく試行錯誤したあと店長らしき人に電話をしながらレジを操作し始め、何とか事なきを得られる。急いでおにぎりと水もかい、発つ。地元のことや普段ライブをどういう感じに観に行っているか、ツカモトさんが茨城にゆかりあるとのことで水戸芸術館のことなど、車中で話す。

 

さすがに会場付近は車が混んでいたが駐車場へは思ったより早く入れる。入場待機列でスクービードゥーのMOBYが、スペースシャワーTVのカメラクルーらしき人たちと共にいた。目が合ったので、おはようございます、と挨拶をしたら返してくれた。

 

30分押すようなアナウンスあった気がするが、当初の予定通り9時開場。入場して適当なところでなうちさん一行を待ち、エゾモモンガエリアで設営を手伝う。キャンプ慣れしてなくてあまり力添えできることもないが。サーバーのセッティング中にビールが噴き出し、イケダさんが濡れる。タープ張り終えたりして落ち着いてきたころ、まぐろさんの車から出発した先遣隊が会場に着いたことを知り、諸々のお礼言って離れようとした時、サーバーから注がれた一杯目のビールいただく。一気飲みして入場口へ。

 

わんださんとよしこさんと合流してテントサイトチケット引き換えし、確保したジャガイモエリアの区画へ。わんださんはレイアウト変わってから初めて来たので一緒に付近を歩いて様子を見る。ちょうど日が出てきて暑い。改めてKANの話など。その後、まぐろさんたちが会場に入れたというので迎えに行く。リクさんとも一年ぶりに会う。一番軽装なのでなるべく多く荷物持ったら「じゃんけんに負けた奴みたい」と写真撮られる。

 

区画に戻り、設営の手伝い。リクさんにポカリ奢る。設営あらかた終わると昼飯時になり、めいめい買い出しに。よく知らないがピーズにゆかりがあるらしき出店のような呑み食い処はんで、脳ミソ(アボカドカラーゲ)とビールかう。皆で乾杯して一息ついたあと移動。途中、わんださんとよしこさんがトウキビかうので自分も同じところでトウキビかおうとする。よしこさんから、焼きがええで、と薦められるが、あえて生のにする。甘い。

 

14時すぎ、レインボウシャングリラへ。KAN。もうライブは始まっており、ステージのあるテントは人であふれている。わんださんは前へ入っていくが、曲がちゃんと聴こえればよいかと、空き気味の若鶏時代なるとでザンギカレーとビールかって地面に座る。琴線に触れる歌があり、歌詞を聴き取って検索して何という曲か調べる。『よければ一緒に』『世界でいちばん好きな人』。

 

「確かなことは分からないけど すごく不安がつのる 明らかなように伝わるあやふやに囲まれて」

「確かなものは残ってないけど 少し自信が持てる いつか君の存在に静かに裏付けられて」

(『世界でいちばん好きな人』)

 

歌詞よんでいて、何か少しbutajiを想起する。演奏終わり、ひとりでボヘミアンガーデンへ。DEPAPEKOがテクノポリスのカバーをしている。星野源『恋』のカバーに合わせて、座ったまま上半身だけで振りを再現する人。何か食べたいがお腹いっぱいだったので、水分とっておこうとアクエリアスの500mlのボトルかって飲む。木陰を埋めるように座り込んでいる人たち。頃合いを見てボヘミアンサーカスへ移動。フォレストエリア入口にあるサブステージ。15時30分から崎山蒼志。よかった。演奏力と曲の多彩さ。ちゃんと聴いたことあるの『五月雨』だけだったが、とても大きな進化を感じた。

 

およそ1時間後にボヘミアンガーデンでHomecomingsがやるので、それまでタイラクルーに行って休憩することにする。DEPAPEPEききながらTシャツとタオル映るように自撮りしてインスタにあげたりしている途中、ますやまさんからどこでもドア持ってかなかったことDMでたしなめられる。DEPAPEPE終わった後、オーヤマさんと会って抱きあう。ビールかったりしながら話す。Homecomingsは自分のツイートで知ってくれたとのことでうれしい。ロック・ユア・ベイビー。まだ時間あるので缶バッジのガチャガチャ回しに行くオーヤマさんに付き添って移動し、適当に別れ、来た道を戻る。

 

17時40分からボヘミアンガーデンでHomecomings。日の落ち方がマッチしていて、とても良かった。西日の中での『Blue Hour』。NOT WONKとの親交の話。

 

レッドスターフィールドに向かう途中、わんださんと偶然合流し、遠巻きに吉川晃司みる。途中でよしこさんとも合流する。演奏中、モニターに映し出されてベースがウエノコウジだと分かり驚く。メンバー紹介が始まり、他のメンバーの豪華さにまた驚く。生まれて初めてホッピー神山を生で観た。演奏もよかった。バンマスとしての吉川晃司。二種類のシンバルキック。

 

お二人と吉川師匠の魅力について話しながらテントへ。ちょうどまぐろさんも戻っていて皆で少し話す。なうちくん(弟)が、ビール消費してくれる人募集中、とツイートしているの見ていたのでテントを離れる。なうちさんたちのテントへ。何杯かビールご馳走になりつつ、崎山くんのライブの感想話したり、なうちくんからtoeの感想きかせてもらったりする。水掛け論(イケダさんの判定勝ち)。

 

トイレに行った後、サンステージの前の方へ行くという皆と別れる。ローストビーフ丼とフランクフルトたべてると21時前に花火が上がり、最後の花火があがってすぐサンステージでELLEGARDENの演奏が始まる。下手側のレジャーサイトの更に外側まで近づく。すぐ近くに、一曲ごとに声をあげたりうずくまったり嗚咽したり大きく反応する人がいて、平静を保って観られるからこの人を含めて一つの事象なのだと思えているだけで、自分がもう少し前のめりだったらうるさいと思ってたんだろうなとか考えながらも、やっぱりその人込みでよかった。途中で離れてビールかい、同じような位置に戻る。

 

終演が見えてきた頃にサンステージを離れ、ボヘミアンガーデンへ。22時20分ごろから亜無亜危異。本来のタイムテーブルだったらエルレと二択だった。開演直前、最前の観客たちからアナーキーコールが起こる。『東京イズバーニング』しか知らなかったが、とてもよかった。「たった一本のマリファナを取り締まることなんかより もっと他にやることがたくさんあるはずさ 暴走族やガキ共補導することなんかより そんなオマワリ用はねえ」(『ノット・サティスファイド』)

 

23時30分ごろテントに戻る。OGRE YOUR ASSHOLE観に行きたかったが余力あまりなく、まぐろさんの椅子使わせてもらって休み、このまま寝てもいいかと考えてるうちに本当に眠る。

 

 

8月18日

 

日曜日。0時30分ごろ1度目が覚める。寒さを感じ始めていたので、さばさんのテントに置かせてもらっていたビニールバッグからヒートテックのロンTとウインドブレーカー出し、身にまとう。動いた方がよいかと思ったが眠気に勝てず、また同じように眠る。2時ごろまた目を覚ます。歯が鳴るほど体が冷えている。近くの屋台まで歩き、麻婆麺たべると人心地つく。デフガレージへ向かう途中、`PROVOでビールかって踊りながら飲む。

 

デフガレージに近づくと、サウンドチェックからすごい音。テントに入ってすぐなうちくん見つける。少し話しているうちにDMBQの演奏が始まる。音量のピークはメテオナイトで観た時よりたぶん少し低い。少しマーズ・ヴォルタを彷彿とさせるようなサイケな表情が強く、よかった。増子さんが観客にスペースを空けさせるとそこにドラムセットを投げ、観客にそれを持ち上げさせる。自然と前の方に足が向き、和田さんの椅子の支柱もつ格好になる。途中から増子さんもクラウドサーフしてきた。退場したあとアンコール受けてまた3人とも出てきて、増子さんがセッティング崩壊してるので演奏できない旨説明する。「冷静に考えてくれよ」

 

椅子もつほど前に行ったことに対してなうちくんから「慣れですか?」と言われながらエゾモモンガエリアへ戻り、なうちさん起こしてサンステージに近づく。 前の方に行くなうちさん見送り、ほどよい所でなうちくんと並んで座り、Dragon Ashの演奏聴く。HIDEのRocket Diveのカバー。空が白み始める。なうちくんがトイレに行ったあと、上手側の屋台の並びにあるルタオに行って会場限定の苺サンデーとホットコーヒーかう。おいしい。今年はいちごけずり食べる暇なかった。細美武士の煽りでアンコールが続き、kj戻ってきたりTOSHI-LOWも加わったりして『日曜日よりの使者』と『青空』うたわれる。ブルーハーツはせめて一曲ぐらいそらで弾き語りできるようになりたい、Uフレットの譜面かきおこしてある『月の爆撃機』練習しようと決める。

 

ジャガイモエリアに戻り、皆に挨拶する。日が昇ってそれほど寒くなくなってきたのでヒートテックは脱ぐ。空いている椅子でうとうとしたりした後、皆がテントを畳んだりするの手伝う。いつ見ても混雑していたのでガチャガチャ回さなかった、と話したら、さばさんから七尾旅人の、よしこさんからDMBQのバッジもらう。うれしい。手持ち無沙汰になった頃にエゾモモンガエリアへ行くが、もうなうちさんたちは完全に撤収していた。

 

荷物持ち手伝いつつ、会場入口で記念写真とってもらった後、8時30分ごろ駐車場とバス乗り場の分岐のあたりでまぐろさん、リクさん、わんださん、よしこさんと別れ、さばさんとバスに乗る。崎山くんのこと、今度水戸芸に出るとのことで優河さんのことなど話す。麻生駅から地下鉄に乗り、札幌駅そばのヤマト運輸の営業所でさばさんが荷物送るのに付き添う。手続している間にビーチサンダルに履きかえる。

 

歩いて札幌駅へ。駅舎の見てくれが、東京駅のように両極端だという話。10時にステラプレイスがオープンするのを待って、レストランフロアの根室花まるで整理券発券する。整理番号1番の人数は16人。自分たちは9番。発券終えたあと、またふまさんとばったり会う。今日このあとナンバガ野音の音漏れを聴きに行くとのこと。トイレ行ったりしているうちにすぐ10時30分前になる。去年もそうだったが、他の飲食店が11時から開くのに対し、たぶんライジング帰りの人たちを捌くために花まるだけ10時30分から開く。寿司をむさぼり食う。さんま、いか山わさび、炙りえんがわ焦がし醤油、本鮪頬肉の炙り、時知らずなど。雑に割り勘してひとり2,000円強。

 

11時45分ごろパセオへ。よつ葉ホワイトコージ。塩キャラメルとバナナのパンケーキ、プレミアムパフェのチーズムースと3種のベリーの極みモンブランを頼み、分け合ってたべる。パンケーキにはバター追加で付ける。「親に顔向けできないスイーツ」

 

日が出て暑いので地下道を通って狸小路まで歩いて、南二条のパフェ、珈琲、酒、佐藤へ。マンゴーとショコラのパフェ、ホットコーヒー。アイスがものすごくおいしい。アイスの下にチョコフレークが敷かれていて、その下にジュレや生フルーツが隠れている。さばさんが頼んだ季節限定のパフェも少し食べさせてもらう。ホワイトチョコの帽子。

 

三越で土産物を見るなどしてから、もう一回野外でビール飲もうと言って札幌駅前のビアガーデンでサッポロクラシック飲む。ライジングのブース。席についた時に七尾旅人の『きみはうつくしい』が流れていた。

 

16時ごろ、エアポート急行で空港へ。雪ミクスカイタウンにある誰でも自由に絵とか文章とかかけるボードというか壁に、久喜から来たという人の書き込み見つける。『Undertale』のFriskの絵。ISHIYA CAFEへ。ホットのチョコレートドリンク。大仰なサーバーから自分で注ぐ。ハンドルが軽い。さばさんが白いパフェ頼む。クリームの中に色々なソースなどが隠れているパフェ。「祝福された闇鍋」

 

土産物揃えたあと、レストランフロアのきたみなとへ。サッポロクラシック、枝豆、刺身三点盛り、唐揚げ、ジャガバター。

 

空港温泉に泊まるつもりだったが、定員をこえたので入場できないとの掲示が出ている。例年そうしているさばさんも初めての経験とのこと。朝8時の便で帰るつもりだったので焦る。札幌までの間で寝られる所ないかも検索しつつ、ひとまずエアターミナルホテルに行く。フロントで空室確認すると、僅少だがあるとのこと。ツインで20,400円。本来との差額とか考えて少し悩む。さばさんの復路便の時間は自分ほどタイトではないが、背に腹は代えられないということで二人で部屋とる。とても快適なアメニティ。自販機で缶ビールかって乾杯してしばらく話す。Vtuberと地下アイドル。先にシャワー浴びさせてもらうと、眠気が襲ってくる。朝食バイキングに始まってすぐ行けるようにしようとさばさんと決めて6時のアラームだけセットし、ベッドサイドにビール置いて飲んでいたが、いつの間にか眠っていた。

 

 

8月19日

 

月曜日。5時ごろに1度目が覚め、ああ寝てしまったんだと思って時刻を確かめてまた眠る。アラーム鳴る前に起きる。さばさんももう起きて支度をととのえていた。眼鏡かけたまま寝ていて、眼鏡どこにいったか分からなくなる。さばさんにも探してもらい、かけ布団に隠れているの見つけてもらう。世界が鮮明に見える喜び。

 

フライトの時間が近い自分だけ荷物すべて持ち、6時すぎに部屋から出る。朝食バイキング。おかずあらかた取って最初の一杯は粥を食べ、同じ椀に白飯とり、塩辛とおくらのしょうゆあえ乗せて食べる。ドリンクバーのソフトカツゲン。味噌汁が鼻に入ったが塩分のおかげであまり沁みなかった、みたいな話をしていたせいだったと思うが、隣の席の婦人から鼻うがいについて訊かれる。「ひとつ利口になりました」

 

6時30分すぎ、ロビーでさばさんと別れ、出発口へ。保安検査場は6時50分から。少し待ってすぐ通過する。9時からの便への振替に協力すると謝礼がもらえるとのことで、ホテル代が戻って来るじゃないかと協力を申し出る。例年似たようなアナウンスを聴くが、初めて申し出た。協力不要となるかもしれない、追って沙汰する、みたいなこといわれ搭乗口付近で待つ。搭乗が終わりかける頃になるまで返答なく、なんかせわしない気持ちになる。やはり協力不要と言われ、予定通りの飛行機に乗る。エア・ドゥ。窓際の席を取ったので、飛行機が加速して離陸するのを窓からも見て実感する。子供じみてるが、機首が上がって窓外の景色かたむくのを見るのいつも少し楽しい。機内誌が北海道でのキャンプを特集していて、Rimbaにもっていったら誰かによろこんでもらえるかと考えたが、具体的なギアの話とかもあまりないし自分が読んでもそこまで専門的な印象を見受けなかったのでよす。サービスドリンクのりんごジュース。イヤホンだけ耳にはめるが、寝られそうだったので寝る。着陸の30分ぐらい前に目が覚める。ジュースのカップもったまま寝ていた。しばらくして通りがかった添乗員が下げてくれる。まぐろさんに差し上げたこと思い出し、『シティーボーイ☆』聴く。曲順通りに聴いていると、ちょうど『飛行』聴いてる時に着陸直前になる。1曲リピートできるようにし、空港歩きながら聴きつづける。

 

9時45分ごろ、時刻表みて、10時30分発の浦和方面・ロイヤルパインズホテル行きのバスのチケットかう。朝食バイキングでけっこう食べたつもりだったが何かやたら空腹で、京急とかに繋がるフロアに降りてマクドナルドへ。朝マックたべる。チキンクリスプマフィンのセット350円。久しぶりにハッシュドポテトたべたな、と思う。また上のフロアもどって黒船でそるとあんどらやきと黒糖どらやきかい、自販機で綾鷹かってバス乗り場へ。係員にチケット見せ、促されるまま列に並んでしばらく待つが、その列は自分がとったバスの後発便の列で、自分が本来乗るバスが発車しかける。あわてて乗り込もうとして、着替えとか入れてたビニールバッグの紐の留め具が一つ外れる。謝りながら席へ。バスはがらがらだった。窓側に座り、他の一人客もそうしてるの見て、隣の席に荷物置く。席にコンセントで携帯充電しつつ、どらやき食べながらばたばたして返事できずにいた人に連絡などする。それを終えてまた音楽聴こうとし、携帯に保存しているデータではなくYouTubeで『めずらしい人生』また聴く。武蔵浦和駅を経由して、11時45分すぎ浦和駅西口につき、伊勢丹の前で降車する。駅よこぎり、東口から国際興業バスに乗りつぐ。家の最寄の停留所へ。

 

13時前ごろ帰宅。健康を害するほどとは感じないが、かなり蒸し暑いので部屋のエアコンつけ、持ち帰った服やタオル洗濯する。冷え始めた部屋で、ギターひいて『めずらしい人生』歌ってみる。耳によく残ってるところ以外うまく歌えず。咳でのど少しかすれていて高い所がうまく出ないが、まあ調子戻れば出ない音ではないのか。見つかった譜面のうち、Uフレットのものより楽器.me の方が気持ちよさそう。最近作った曲もうたってみる。咳出始めてから作ったので万全の状態でまだうたえてない。出来た当初よりはよくできるが、なんだか。土産の小分けするかと思っていたが眠ってしまう。

 

17時30分ごろ目が覚める。洗濯終わっていたので部屋干しする。土産の袋からいくつか見繕い、15日が誕生日だった父にかった菓子を冷蔵庫にいれて書き置き残し、18時前に出る。駅まで歩いて南浦和へ。クニハウス。クニさんにエゾ鹿カルパスわたす。前に自分の企画のフライヤーの裏に載せた掌編ほめてもらえてうれしかったので、MUKUMUKUで展示やった時に作った『コード』献本する。MUKUMUKUの「夢」展に併せて作った掌編集『Just like a dream ( or nightmare ) 』と、展示の時に使ったBGM選曲したCD-Rつき。CD-Rさっそくかけてもらう。Samaris 気に入ってもらえる。ライジング後夜祭みたいな主旨のDJイベントやらせてもらえないか、など話す。ハイボールとカステラごちそうしてもらう。カステラの一番おいしい所は紙、という話。千葉雅也。

 

21時前に発ち、南浦和駅からひと駅だけ電車乗り、兼屋へ。キイチさん、オオツキさん、みずきさん、ルシ。兼さんに鮭とば渡し、皆に出してもらう。9月9日にやらせてもらうミカカさんとのイベントについて。ギターの弾き語りを聴きながら飲む感じのイベントやるので皆さん来てください。シークワーサーサワー中サイズ、キムチやっこ、ハイネケン。酒場トーク講義。

 

22時40分ごろ発ち、ちどりへ。かすみさんと久しぶりにお会いする。千鳥さんにも鮭とば渡す。チューハイ2杯、葉生姜みそ。最初だしやっこ頼もうとして、やっぱり生姜みそと訂正したら、サービスでだしやっこも出してくれた。ライターであぶられる鮭とば。あとからルシも来る。

 

24時10分ごろ発つ。雨が強く、小走りで駅へ向かう。ビーチサンダルを履いている足の裏が濡れるのを感じて、あー今一番野外フェスっぽい、と思う。土産いれてたビニール袋も入ってるので濡れないとは思うが、本入ってるのでトートの口を腕で閉める。南浦和駅で乗り換え、武蔵野線のホームに着いてから最寄り駅に着くまで、リチャード・ブローティガンアメリカの鱒釣り』新潮文庫よむ。最初数編だけ。著者紹介文で、ブローティガンは49才で自殺したのだと知る。

 

25時30分ごろ帰宅。ポストに、小樽から送った荷物の不在票がもう届いていた。

 

 

 

あとがき

 

今年のライジングの旅程はとてもドタバタしていたので、「起きたことを書く」という趣旨にしたくなり、宮本信くんの『いつまでも生きていたい日記』のパスティーシュで書きました。